はるか遠い昔、隆起した山はそれまであった生態系を無に還した。

ふたたび生命が地表に姿を見せるのはだいぶあとのことだろう。

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それからさらに年月が経ち、生命が地肌を覆い尽くした今でも、しかし以前のようにとはいかない。

まるで皺や傷跡のように、そこかしこに山という存在が息吹いている。

覆い尽くした生命と、隆起の記憶と、そしてわずかな人間の気配。

それらが絶妙なバランス保ちながら山という存在を維持しているのだ。

その均衡が崩れてしまわない限り、ここはいつもの山であり続けるのだろう。

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普段から山をモチーフに撮影することは多くない。

下から山を撮ることはたまにあっても、山に入って写真を撮るというのはほとんどないかもしれない。

この写真は数年前、山に登った時にたまたま手にカメラがあったので撮ったものだ。

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僕にとって山を登ることは日常ではないが、山に日常があるとすればどんなものだろうか。

登っている間、ずっとそのことばかりが気になっていた。

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